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2011年8月30日 (火)

「橋下徹 改革者か壊し屋か 大阪都構想のゆくえ」の感想文

「橋下徹 改革者か壊し屋か 大阪都構想のゆくえ」の感想文

 

「橋下徹 改革者か壊し屋か 大阪都構想のゆくえ」(吉冨有治、中公新書ラクレ、2011年、760円 )を読みました。

余り観なくなりましたが、テレビで持て囃されている(らしい)橋下徹氏と大阪維新の会が何をしようとしているのかを分析するために読んでみました。

 

1)P23によると、橋下氏は出馬表明では<「5年前から政治に関心があった」>と語ったそうですが、大谷昭弘氏によると、「スーパーモーニング」(テレビ朝日)の公務員の無駄を追及する番組をスタジオで観て、<それまでは政治に興味がなかったにもかかわらず、番組を見て完全に考えが変わったそうです。>

別に動機は何でも良いのですが、初っ端から嘘ですね。

 

2)P34によると、橋下氏は<私立の小中学校や高校で助成金のカットを続ける一方で、2010年度から府内の私立高校に通う年収350万円未満の世帯には、授業料を無償化する施策を行っている>そうです。

以前の助成金なら全ての生徒が恩恵を受けることが出来ますが、今の制度だと<私立高校に通う年収350万円未満の世帯>の生徒だけが恩恵を受けることになります。

公平という観点から、以前の助成金の方が良いと思うのですが、どうなのでしょう?

いずれにしても橋下氏は、教育の予算を削減しているだけではないようです。

 

3)私は1次資料を観ていませんが、P37ページからの「府の財政は本当に好転しているのか」によると、一般的には橋下氏が「赤字脱却宣言」をしたと言われていますが、大阪府の実質収支は2000年頃から上向きであり、横山ノック元知事と太田房江前知事の政策の効果であり、橋下氏はあまり関係ないそうです。

 

4)私は1次資料を観ていませんが、<大阪府の2009年度の包括外部調査において不適切な財政調整が行われていたと指摘>(P42)されたそうです。

すなわち<府が出資する5法人から、年度末である3月31日に貸していたお金を一時的に返却させ、それを一旦、府の歳入として計上していた>(P44)そうです。

商法・会社法で言う「見せ金」のようなものですね。

民間企業なら粉飾決算になりそうです。

返すことができなかった法人は<2日間だけ金融機関から借金>し、その法人は<約750万円の余計な利息を支払うことになってしまった>そうです。

これこそ無駄の極致だと思うのですが。

 

5)P46から、「箕面森町」(みのおしんまち)について書かれています。

初めて聞きましたが、「箕面森町」とは、大阪府が開発した住宅地だそうです。

大赤字らしいです。

タレント時代には批判していたにもかかわらず、<知事になった途端、・・・開発に積極的>(P48)になったそうです。

著者によると、今開発をあきらめれば<200億円の事業費が浮く>(P48)そうです。

何か開発を中止したくない(個人的な)事情があるのでしょうか?

 

6)<淡路島と同じくらいの面積しかないシンガポールという小国がアジアでも屈指の経済成長を遂げ、しかも驚異的な国際競争力を誇っている。この現実を目の当たりにした橋下知事は、「大阪をシンガポールのような強い経済力を持つ都市にしたい。」>と思い、大阪府の再編を考えたそうです(P147)。 

 

Wikipediaより「シンガポール」

(色変えは引用者です。)

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%82%AC%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%AB

 

(引用始め)

 

(前略)

 

政治

一党独裁

人民行動党の事実上の一党独裁制ヘゲモニー政党制)。このため、シンガポールはいわゆる「開発独裁」型国家であるといわれ、典型的な「国家資本主義」体制であるともいわれる。労働者党などの野党の存在は認められているが、その言論は大きく制限され、投獄や国外追放などの厳しい弾圧に晒されている21歳以上の全国民が選挙権被選挙権を持つ普通選挙だが、野党候補を当選させた選挙区民は、徴税面、公団住宅の改装が後回しにされるなどの懲罰をうける。

また、政府による選挙干渉やゲリマンダーは日常化しており、選挙は外国からの独裁批判をかわすためのお飾りの色合いを濃くしている。このため、一般市民の政治への関心は低いが、「政治的安定」を享受していると肯定する意見も一部にある[3]

表向きは華やかだが、政府の管理が行き届き過ぎているこの国は「明るい北朝鮮」という別名を持つ[4](後略)

 

(引用終わり)

 

シンガポールと言えば、ゴミ一つ落ちていない綺麗なイメージがありましたが、政治的にはこのように言論の自由が無いらしいのです。

一党独裁制>が大阪維新の会に、<言論は大きく制限され>が国旗国歌条例に、<ゲリマンダー>が議員定数削減に、それぞれ対応しそうです。

橋下氏は<「明るい北朝鮮>を目指しているのでしょうか?

 

7)著者は、橋下氏や大阪維新の会にどちらかと言うと好意的なようですが、単なる太鼓持ちではなく、事実を冷静に分析されています。

とても良い本です。

続編を希望します。

 

8)最後にこの本とは関係ないのですが、橋下氏が削除したtweetを「シンエモン」さんのtweetより引用して掲載します。

http://twitter.com/#!/shinnemonn/status/67296804361871360

 

2011年5月9日「少なくとも僕を支援して下さる有権者、そのような価値観をお持ちのは方は、河野豊氏、樺島氏の両名は絶対に生理的に受け付けないはず。3分もしゃべれば気分が悪くなってくると思います」

 

おわり

 

お勧めサイト

大阪維新の会を待ち構える落とし穴」(橋下チルドレンは優秀か無能か 吉富有治=ジャーナリスト ~「中央公論」20118月号掲載)

http://www.chuokoron.jp/2011/07/post_88.html

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