2016年10月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          

拡声器騒音・文化騒音の本(お茶)

楽天(お茶)

  • 楽天(お茶)

« 「2011年11月12日 【公開討論会】 平松邦夫 VS 橋下徹 大阪市長選直前 の感想」 | トップページ | 「大阪都構想にたいする現時点での考え(2011年11月)」 »

2011年11月21日 (月)

「「橋下主義(ハシズム)を許すな!」の感想」

「「橋下主義(ハシズム)を許すな!」の感想」

 

「橋下主義(ハシズム)を許すな!」(ビジネス社、2011年11月、800円)を読んだので、感想を書きます。

 

「橋下主義を許すな」購入。ざっと見ましたが、基本的に第一回ハシズム集会(下記関連記事参照)に内田樹氏の文章を付けたしたものです。

内田樹氏の文章(講演録)です。納得いかない部分があります。

 

P6より、平松氏の高い教育的見識と教育への関与は別。なぜなら次の(教育理念がまたく違う)首長が教育に介入すると言い出した時に、それを阻むロジックが無くなるから。

だから教育委員会(独立行政委員会)を作り政治から教育を独立させているのですね。成程です。

 

P7より、教育基本条例の問題点についてある教育方法を導入してからその効果を検証するまでには10年から40年かかるそうです。知事や議員の任期内では分かりませんよね。何十年か後に失敗だと明らかになった場合はどうするのでしょう?その頃には引退しているのでしょうが。

 

P11より、教育基本条例には<なぜ教育行政に政治やマーケットが関与すべきであるのかということについては、何の根拠も示されていない。>そうです。教育への市場原理の導入は自明の事のように語られていますが、本来は提案する維新の会の側が説明するべきですよね。

 

P10より、設立された株式会社のうち20年後まで生き残っているのは100社に1社程度。会社ならそれでも良くても生身の人間が相手の教育に市場原理を試す訳にはいかない。

ある種の社会ダーウィニズム・優生学でしょうか?

 

P17より、教育についての議論の中で<「子供たちの公民的成熟に資するか」という基準に基づいて教育実践の適否を論じる人はほとんどいない。>とのことです。

この部分は、「憲法の知恵ブクロ」(新日本出版社、伊藤真)のP60より、教育を受ける権利(憲法26条)の内容は、生存権、公民権性、学習権、という部分と重なります。内田氏のフランス現代思想と憲法学がつながった感じです。つながっていて当たり前かも知れませんが。

 

内田樹氏の文章のP31より、塾で成績が悪い生徒を教えると、その生徒は学校の授業について行けるようになり学校の授業よりも進んだそうです。その生徒は自分だけが習っていて他の人が習っていない授業で立ち上がって歌を歌い始めたそうです。

それについて著者は競争における優位を死守するためには級友たちの学習を妨害するのが最も効率的だから、と見ています。この後、だから競争主義は良くない、という方向に行きます。

明確な理由は分かりませんが私の体験からすると、この生徒は余程変わった例だと思うのです。

 

P32より、子供同士でアニメやアイドルの話はするが政治の話をしない理由について、他の生徒の成績が上がらないようにするため、としています。

私は単に子供たちがアニメやアイドルに興味があり政治的な事に興味がないだけだと思うのですが。

 

P34より、教育の目的を「お金儲け」とすると、学校に行かずにインターネットで株の売買をして数億円儲けた子供を批判できない。

経済的合理性で子供たちの学習を動機づけようとする人たちは、「金なんか、要らない」という「無欲」な子供たちには手も足も出せない。

「下流の宴」(林真理子)を思い浮かべました。

 

P39より、<これはひとり維新の会だけの責任じゃありません。>今の日本は全体的にお金儲けが第一ですからね。突き詰めていくと維新の会のようになりますよね。

 

P40より、維新の会の教育観は時代遅れ。これまで維新の会が言うような事をやってきた結果がこれ、だそうです。私は維新の会の教育条例について目指すべき方向ではないと思っていたのですが、まさか古いとは思っていませんでした。ここは新しく得た視点です。

 

P52に、佐藤優氏の文章の一部が掲載されています。<自由のない民主主義は独裁です。>自由主義と民主主義は目的と手段の関係です。佐藤氏が橋下氏に反対するのは驚きです。他の所で官僚は選挙で落とす事が出来ないと散々批判していたからです。

 

P51から「ハシズム集会」の1回目を全文掲載しています。そして、P117から橋下氏の「妄言録」が掲載されています。酷い言葉が並んでいます。

 

内田樹氏の文章について部分的に納得いかない部分がありましたが、全体的に新しい視点も得られました。良い本です。

 

おわり。

 

(関連記事)

「反「ハシズム」集会に香山リカ氏ら 平松市長も出席」

 

http://kumaokun.cocolog-nifty.com/blog/2011/09/post-2b14.html

 

「「第1回『橋下』主義(ハシズム)を斬る」(2011年9月18日)の感想の続き」

http://kumaokun.cocolog-nifty.com/blog/2011/09/post-0a53.html

« 「2011年11月12日 【公開討論会】 平松邦夫 VS 橋下徹 大阪市長選直前 の感想」 | トップページ | 「大阪都構想にたいする現時点での考え(2011年11月)」 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1401223/43078939

この記事へのトラックバック一覧です: 「「橋下主義(ハシズム)を許すな!」の感想」:

« 「2011年11月12日 【公開討論会】 平松邦夫 VS 橋下徹 大阪市長選直前 の感想」 | トップページ | 「大阪都構想にたいする現時点での考え(2011年11月)」 »

ウェブページ

無料ブログはココログ