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2011年12月23日 (金)

「「どうなる!大阪の教育 橋下・教育基本条例を考える」の感想」

「「どうなる!大阪の教育 橋下・教育基本条例を考える」の感想」

 

「どうなる!大阪の教育 橋下・教育基本条例を考える」(フォーラムA、600円、2011年11月)を読んだので、感想を書きます。前約60ページで600円です。1ページ10円です。

 

1)冒頭の漫画は5ページのみです。<教育基本条例のしくみが戦前の教育現場とそっくり>だそうです。対比するために右に「教育基本条例」、左に「戦前の教育」を書いているのですが、逆の方が良いです。

 

2)P7より、野田正彰氏、橋下氏の異常性を見抜く力が大阪府民に無い事が問題。橋下氏は「いじめーいじめられの関係」を大阪の政治の中に持ち込んでいる。

 

P7より、野田氏、大阪は近畿一円の社会矛盾を引き受けてきた底力、民主主義がある。「釜ヶ崎」は、大阪の誇り。

私は、橋下氏の躍進について、大阪の土地柄というのは余り関係が無いと思います。主にテレビでしょうか?このような現象はどこの地域でも起こり得ると思います。

 

P8より、橋下氏はインタビューで「父親は子どもより強くなくてはいけないと自分の息子(長男)がまだ小さいころ、50回、投げ飛ばした」と言っているそうです。事実なら躾けの範囲を超えた虐待ですよ。投げ飛ばす理由も意味が分かりません。

 

P8より、「君が代条例」や「教育基本条例」について野田氏は「場当たり的な感情反応」と評価。言う事を聞け、という暴力で良くなった社会はありません、との事。

 

P10より、<いま先生のあいさつ言葉は「私、いつまで続くのかしら」>だそうです。そして<退職すれば「いいときにやめました」「あと一年つづけていれば死んでいたわ」と話しているそうです。どのような組織でも、これで上手く行くはずはありませんね。

 

P11より、「子どもの権利条約委員会」から意見を持った人間としての子どもの権利が阻害され、幸福感が低い、と勧告されているそうです。この条例に強制力の有無は不明ですが、維新の会の教育基本条例案は条約に抵触する可能性があります。この点については維新の会の条例案だけではなく、今までの教育も同じでしょう。

 

3)P12から30個の質問です。「社会の真実の見つけ方」(堤未果、岩波ジュニア新書)によると、アメリカで維新の会の教育基本条例案と同様の内容の「落ちこぼれゼロ法」(NCLB法)が実施され、大失敗しているそうです。

失敗した政策をわざわざ推し進めるとは・・・

 

4)P13より、競争により弱者が孤立し「コンピューターゲーム」に代表される「個人主義の文化」が広がるとしています。それが駄目なので子どもたちを「元気」にするために教育改革をしなければならない、と書いています。

勉強が出来る人だってコンピューターゲーム位するでしょう。通俗的な「個人主義」への批判だと思います。香山リカ氏のようにパソコンやゲーム等があるから発散が出来るという見方もあります。そして、なぜ子どもは「元気」でなければならないのでしょうか?これも特定の人間像を子どもに押し付けているだけだと思います。

 

5)P14より、橋下氏はこの3年間で教育予算を583億円も削っているそうです。これでは橋下氏の言う「大阪を教育日本一に」は無理でしょうね。

 

6)P17より、維新の会の教育基本条例案47条は、「必要最小限の有形力」の行使を認めているそうです。この部分は学校教育法施行規則26条1項に違反する可能性があるそうです。

 

7)P31より、教育委員は知事が任命し議会が同意。教育委員の罷免は、「心身の故障」「職務上の義務違反」「委員たるに値しない非行」の一定の自由がある場合に限られているそうです(地方教育行政法7条)。

教育委員の方々は維新の条例案が可決されたら全員が辞任するそうですが、罷免事由はこれらに限定されていて、知事や議会に罷免権はありません。辞めずに抵抗して欲しいです。

 

8)P43より、PTAからの嘆願書です。クラブ活動への参加義務について、高校生の運動部への参加は体力的に無理、怪我したら補償はあるの?という指摘。保護者にクラブ活動への参加義務を課すというのがそもそも無茶です。ここは妥協しても良い部分として設定しているのかも知れません。

 

9)P45より、教員の5段階の相対評価について、教員の評価は「教育委員会が行うもの」と規定している地方教育行政法46条に違反する可能性があるそうです。ここも妥協して良い部分といて設定しているのかも知れません。

 

10)P49より、現行の校長、教頭だけで400以上のポストがあり、これをすべて公募するのは現実的ではないとの実務的な指摘です。

 

11)P51より、校長が教員任用に関与する事は、地方教育行政法34条、教育公務員特例法11条に違反する可能性があるそうです。

 

12)P54より、知事は教育委員の任命権者で、自分で任命しておいて「民意を反映していない」というのは変、という御尤もな指摘。

 

読了。本書は約60ページと薄めの本ですが、維新の会の教育基本条例の問題点について簡潔にまとめられています。特に具体的な条文を挙げての法律違反の可能性の指摘が良いです。納得いかない部分もありますが、全体的に良い本です。1ページ10円の価値はあります。お薦めです。

 

おわり

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