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2012年11月22日 (木)

「日本破滅論」

「日本破滅論」

 

「日本破滅論」(藤井聡、中野剛志、文春新書、2012年8月、770円)を読んだので、感想を書きます。お二人ともYoutubeで橋下徹氏を批判していたので、著作の方を読んでみました。

 

1)「第一章」は「大震災を食う 危機論」です。P24より、岸和田の「だんじり」は防災訓練。街中を走り回るので逃げ道が分かる。勢いよく走るので道路をある程度大きくしておかねばならない(中野氏)。

岸和田の道路の幅は普通か、昔からある道は少し狭い位だと思います。「だんじり」では道が狭いので民家にぶつかったりしていますよね。伝統が大切なのは分かりますが、岸和田の「だんじり」と津波の津波の「てんでんこ」はかなり質が違うような気がします。

 

2)「第2章」は「学者・官僚・メディアの嘘 パラダイム論」です。P73より、最も左側のマルクスと最も新自由主義的なフリードマンは非常に似通っている。理由唯物論、政治を経済だけで理解しようとする。国家をネガティブに見る(中野氏)。

この辺りが興味深いです。昔は共産党(リベサヨ)寄りだった川田龍平氏が今はみんなの党(ネオリベ)に所属しているのもこういう理由だと思います。

 

3)「第3章」は「新幹線と失われた20年 物語論」です。ここではGDPや実践主義(プラグマティズム)について書かれています。机上の空論で市場をかき回す人達の事が書かれています。

 

4)「第4章」の「沈黙のらせんを断て 政治論」(P162からP222)において、橋下氏について書かれています。「ハシズムが代弁するもの」です。気になった所をいくつか抜粋します。橋下氏の主張が著者達の主張とは正反対だという事が分かります。

 

P164より、マックス・ウェーバーの責任倫理と心情倫理。<行動の結果に対する責任倫理を追及すると、行動の動機の美しさという心情倫理と一致する>(中野氏)。ここが本書で一番難しい所です。

 

P170より、多数派が決めた政策を議論せずに進めるのは政治ではなく行政の執行。官僚主義。政治は議論する事(中野氏)。

 

P168より、政治家の責任について、消費税増税後、自殺者が年間一万人増えた。その責任は、総理の職を辞したり引退するくらいでは釣り合わない(中野氏)。

橋下氏は選挙で落選させられる事が政治家の責任であるかのような事を言っていますが、それ位では足りないくらい政治家の責任は重いという事です。

 

P190より、政策は、その政策を出す人物の人品骨柄を見極めるために参照するもの。震災の対応など先の見えない中での判断能力を備えているかを見る(中野氏)。

 

P192より、東京に行くと・・・橋下現象それ自体をなめている節がある。それがこの問題を深刻化させている一つの原因(藤井氏)。

 

P206より、組合叩きが流行っている理由は、組合の力が落ちているから。郵便局、官僚、農協、建設業、電力会社も同じ(中野氏)。

いつの日か自分が叩かれる側に回るかも知れないという事です。

 

5)「第5章」は「マクド経済学が世界を蝕む 経済論」です。特定の経済学しか知らないマクド経済学者が日本経済を崩壊させた事が書かれています。橋下氏のブレーンもこの類と見て良いでしょう。

 

6)まとめ

お二人とも、かなりの保守です。国家権力を特に留保を付けることなく肯定する所に違和感を持ちました。

原発事故後なので、一つの章を原発について当てても良いと思うのですが、原発については、特に何も語っていません。

デフレの解消を最優先するべきと言う事は分かるのですが、その後に所得の再配分をしないと格差の是正は出来ないと思います。しかし、その方法ついては何も触れられていません。

P257からP262の藤井氏のあとがきにおいて、本書のタイトル「日本破滅論」の意味が書かれているのですが、ここのセンスは今一つ意味が分かりません。

結局、橋下氏は10年から20年ほど前にイギリスやアメリカで失敗した政策を進めようとしているという事です。

文句ばかり付けましたが、かなり良い本です。お薦めです。

 

おわり

 

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