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2013年1月18日 (金)

「はじめての社会保障 福祉を学ぶ人へ」

「はじめての社会保障 福祉を学ぶ人へ」

 

「はじめての社会保障 福祉を学ぶ人へ(第9版)」(有斐閣、椋野美智子、田中耕太郎、1800円、2012年3月)を読んだので、感想を書きます。

 

1)本書の構造について。通常は総論から始まって各論に行くものですが、本書は各論「第1章 医療保険」「第2章 生活保護と社会福祉制度」「第3章 介護保険」「第4章 年金」「第5章 雇用保険」「第6章 労働者災害補償保険」から始まって最後に総論「第7章 社会保険と民間保険」「第8章 社会保障の歴史と構造」という構造になっています。具体例を重視しているという事でしょう。

 

2)保険法が改正され、2010年4月から施行されているそうです。以前は商法の一部だったものが、「保険法」として独立したそうです(P237)。

 

3)本書の特徴は、導入部の話し口調の文体です。講義を聞いている様な感じでとても読みやすいです。なぜそのような制度がつくられたのか(制度の趣旨)が過不足なく説明されています。また、それぞれの制度の異同(税方式と社会保険方式など)を比較・意識しながら学ぶことが出来ます。

 

4)年金について。(特に老齢年金について、)賦課方式(今年度の給付は今年度の保険料で賄う方式)と積み立て方式(自分たちが受け取る分を自分たちで積み立てる方式)(P171)が紹介されていますが、特に解決法を示している訳ではありません。

 

5)新保守主義について。1980年代に英国のサッチャー首相やアメリカのレーガン大統領が「市場経済重視と規制緩和、小さな政府への指向、平等よりも効率性重視」を目指す新保守主義を実践したが、上手くいっていないようです(P253)。

その政策を日本では1990年代頃から導入しています。日本では小泉純一郎氏や橋下徹氏やみんなの党の政策がこれに該当します。これらの政治家・政党は諸外国で実践して上手く行っている訳ではない政策を実践しようとしているという事です。失敗した政策の焼き直しです。

 

6)まとめ。結局、制度に乗っかって給付金を多く受け取れる様な平均的な生き方をする人が一番得をするという事です。そこからこぼれおちる人はどう仕様もありません。制度(法律)を作るのは政治なので、多数派が得をするようになっているのは当たり前ですが。平均的な生き方からずれる人も保護・保障を受けられるような制度に変えていく事も出来るのでしょうが、今の政治(安倍自民や維新・みんな)では無理そうです。

本来はこれらの社会保障制度を義務教育や高校で教えるべきなのでしょうが、あえて教えないで愚民を育成しようとしているのかなと思ってしまいます。

2012年には生活保護の(不正?)受給が問題になりましたが、生活保護受講者を非難している人も社会保障・社会保険から何らかの受給を受けているのではないでしょうか。

読んでいて絶望的な気分になりましたが、コラム等も充実していて入門書としては良い本です。題名通りはじめて社会保障を学ぶ人にお薦めの本です。

 

おわり

 

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