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2013年2月15日 (金)

「ゴーマニズム宣言SPECIAL 脱原発論」

「ゴーマニズム宣言SPECIAL 脱原発論」

 

「ゴーマニズム宣言SPECIAL 脱原発論」(小林よしのり、小学館、2012年8月、1700円)を読んだので感想を書きます。なお、統計や事実については本書掲載の通りに書きます。私独自の調査・取材はしていません。

 

1)著者が「脱原発」を唱える理由は、一度の時事故で「国土・国家」を「崩壊・汚染」させ、10万年後の子孫にまで責任を押し付ける破綻した技術を容認できないから。原発というシステムが弱肉強食主義、差別主義に根差しているから(P194)。③原発は攻撃されたら核兵器を落とされたのと同じなので、国家の安全保障という観点から(P296)です。

 

2)理想は脱原発でも実現には次の疑問・反論がります。

①電気は足りるのか、②電気代は上がるのか、③原発で働いている人の雇用をどうするのか、です。

 

①電気は足りるのか、については2012年の夏場のピーク時でも足りていました。火力や石炭でつないでいる間に代替エネルギーを開発すれば何とかなるそうです。著者は、太陽光発電や風力発電について、実際に現地に行き専門家を取材しています(P327から)。

 

②電気代は上がるのか

脱原発をすると電気代が上がって工場等が倒産して社会が不安定になり犯罪・自殺が増えるから反対という意見があります。<電気料金が10%上がっても、コスト増は0,1%>(P198)だそうです。

ここの理由が分からなかったのでスタッフの方にツイッターで質問すると、次の回答を頂きました。

 

https://twitter.com/tokky_ura/status/274460337548455937

 

製造業のコストで最も割合が高いのは人件費。電力料金がコストに占める割合は1%程度に過ぎないので、電力料金が10%上がっても、全体に占めるコスト増は0.1%にとどまるのです。

 

③現在原発で働いている人の雇用については、原発以外の新エネルギーの産業で雇用を創る(P351)としています。

廃炉にするのにも時間がかかるでしょうから即座に雇用がなくなることはありません。

 

これらによって、即時の脱原発も可能だという事になります。

 

3)P8より、「ウラン爺」の話。ウラン鉱山を掘り当てた「ウラン爺」は健康に良いという理由でウラン鉱入りの風呂に入り、ウラン鉱入りの肥料で育てた野菜を食べていたら、本人も家族もガンで死亡。これは厳しいというか切ないです。なぜかこのエピソードが心に引っ掛かりました。

 

4)P13より、原発事故とオウム真理教を重ねる事についてはかなり疑問です。オウムのサティアンと原発建屋がそっくりと言われても、工場は大抵ああいう外観です。

 

5)P117より、<橋下徹の「脱原発」などどうせ偽物だろう。・・・「期間限定再稼働」とか・・・言っていることが怪しすぎる。>

私もそう見ています。ただし、橋下氏は「脱原発」ではなく「脱原発依存」です。

 

6)まとめ

著者は巻末に列挙されている参考文献を読みこなし引用・批判しています。(「放射線ホルミシス説」などのトンデモ説は無視するしかありません。)それだけではなく、実際に被災地や代替エネルギーに独自に取材に行っている所が良いです。分かり難い原発の構造などが漫画なので絵で説明されているので非常に分かり易いです。核武装云々についてはどうかと思いますが、そこを差し引けば著者の政治的立場に反対の人でも十分に読めます。お薦めです。

 

おわり

 

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