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2013年1月6日 - 2013年1月12日の1件の記事

2013年1月 9日 (水)

「プライバシー・クライシス」

「プライバシー・クライシス」

 

「プライバシー・クライシス」(斎藤貴男、文春新書、1999年、720円)を読んだので感想を書きます。国民総背番号制・住民基本台帳ネットワークについての書籍です。1999年に書かれた本書の「予言」は当たっているのでしょうか。

 

1)個人納税者の番号の振り方にはアメリカ方式、北欧方式、イタリア方式があるそうです(P18)。イタリア方式は、納税者番号を課税以外の目的に使用しない方式で、日本もここに入ります。アメリカや北欧とは違う方式の国もあるという事です。

 

2)住基ネット導入の利点として徴税を公平にする事が良く言われますが、納税者番号制を実施しても海外への資金流出など所得を完全に捕捉できる訳ではないそうです(P37)。

 

3)住基ネット導入のテーマは「小さな政府」と「地方分権」だそうです(P50)。そして、住基ネットワークシステム懇親会のメンバーに堺屋太一氏の名前があります(P39)。この二つを合わせると大阪維新の会の政策に行き当たりそうです。

 

4)西ドイツ、イギリス、フランス、オーストラリアではプライバシー権・人格権侵害による反対を受けたので(統一の)納税者番号制は導入していないそうです(P118)。統一の番号制を導入していない国も結構あるという事です。

 

5)警察官の「巡回カード」を嫌がる人は「好ましくない人物」として調査の対象になり(P85)、企業は天下りの警察官を通じてその情報を入手しているそうです(P87)。そして「好ましくない人物」の家族の就職は難しくなるそうです(P87)。

 

6)納税者番号は、ほとんどどこの国にもあるでしょう。ここでの問題は納税者番号と他の番号(運転免許証、健康保険証、クレジットカード、図書館カード)等を連動させるのか否かという事です。統一の番号で「名寄せ」されると個人情報が丸裸にされてしまう恐れがあるという事です。徴税の公平性という利点のために住基ネット導入が言われていますが、住基ネットを導入しても所得の把握は完全には出来ないそうです。そして、欠点として個人の情報が国家や民間企業にまでも丸裸にされてしまいます。本書は1999年に出版されたものですが、2012年に読んでも特に違和感はありませんでした。著者の「予言」はほぼ的中していると見て良いでしょう。

なお、本書は行政や企業の文書の引用、聞いた事もない企業名や人名、片仮名の略語などが頻繁に出て来て、読むのがかなりつらかったです。

 

おわり

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